貸株にご用心

たまには株の話を。もっとも、私がやってるのは株じゃなくてETFなんだけども税金の話はおんなじなんで。

株を買って持っていると、配当が入ってきます。株主のもうけは、配当と売却時の利益(損益)が普通ですが、最近は、「貸株」といって、株を証券会社を通じて誰かに貸すことで金利が生まれる。というサービスがあります。

株を貸していても普通に株を売ったり買ったりできるので、普段は意識しなくて良いのですが、ひとつ盲点があるのです。それは、「貸株中に配当が発生した場合、配当相当額をうけとる」ということです。配当と同じ金額をもらえるならいーじゃないかよ。と、思ってしまうのですが、税金が違うのです。配当の場合は、配当課税されるのですが、「配当相当額」に関しては雑所得扱いになるのです。配当課税だと、「譲渡損失の繰り越し控除」の損益通算の対象になるので、だとえば、株を売却したときに10万円分損して売った場合、10万円分の配当に関しては課税されないのです。国税庁のページは詳しくのっています。

でも、雑所得扱いになってしまうと、繰り越し控除の対象にならないので、株の売却で損していようと、配当に関して課税されてしまうのです。これでは困る場合がありますね・・・。ちなみに、「配当相当額」は、SBI証券の場合「配当金相当額は、配当金額に93%を乗じ、小数点が発生した場合には、切り捨てて支払われます。」であり、カブドットコムの場合は、書いてないですが、配当の90%が配当相当額として入金されていました。(地方交付税相当も徴収されているということか・・・?)

つまりは、配当の権利確定日には貸株をいちいち解除しないと税金面では不利になるということかいなー。うーん、面倒っちいですなぁ。

と、思っていたのですが、松井証券の「預株」(だいたい貸株みたいなもの)は、「預株対象となる株式等に配当落、権利落、新株落等がある場合、権利付最終日から権利確定日までを預株基準日とする銘柄の預株は行いません。」とあるので、預株にしておいても、ちゃんと配当としてくるようです。というわけで、貸株をするなら、松井証券が楽そうです。もっとも、貸株料率がことなりますが、そもそもETFは貸株料率が年0.1%しかはいってこないし・・・